たまに男性に間違われるフラウビショフです。似てはいないけど、ヨン様系の男子に見えなくなくもないのかもしれない。まだ、謎の解明中です。
夏の朝市でみつけるのを楽しみしている小ぶりな黄色のプラムがあります。その名はミラベル。夏の終わりの短い時期に店先に並ぶピンポン玉大の黄金の宝石のような果物です。
パトリック・ジュースキント著『香水』の印象的な一場面と結びついて、ミラベルは、私にとって特別なフルーツなのです。
ベストセラーで映画にもなった『香水』の中で、主人公グルヌイユが最初に犯した殺人のシーンがあります。犠牲者はミラベル売りの若い女でした。
映画のシーンでは、透き通るような白い乙女の肌に、彼女の赤い髪、ミラベルの黄色が絵画のようでした。
若い女の香に、魅惑され恍惚状態になるグルヌイユ。女の匂いの中には、彼女の売るミラベルの甘い芳しい香りもしみこんでいたに違いないと思うのです。
梅は香り桜は花。そんな花時代の香りを果実の香りの中にひそませているような爽やかで上品な甘みのミラベル。
実際私の鼻は、鈍感です。グルヌイユとまではいかなくても、もう少し嗅覚に優れていたら、ミラベルをもっと楽しめたのだろうなと想像します。
お付き合いいただきまして、ありがとうございます。