スイスライフ

そんなシルクがあること初めてしるく

サリュー スイスリーベのフラウビショフです。ダメ元でも果敢にトライするおじさんが言うようなダジャレが好きです。

クリスマスの時期になると、各地でバイナハツマルクトと言って、いわゆるクリスマス市がたちます。

ドイツ語では、クリスマスはバイナハテン(Weihnachten)と言います。聖夜、聖なる夜という意味です。

バイナハツマルクトは、大小様々で興味のある方はスイス観光局のリンクを貼っておきます。

フラウビショフは、たまたまチューリッヒに行くことがあれば、スワロフスキーのクリスマスツリーで有名な中央駅や、オペラハウス前の市を通過して雰囲気だけを味わいます。

今年は、知り合いが出店しているということで地元の小さなマルクトへ行きました。

お天気は、重たい雲が空を覆っていて、冷たい雨がパラっとしたりする、あいにくの状態。

どんよりして、湿って、人出も少なく、はっきり言って活気のないクリスマス市。知り合いに声をかけて、とっとと家に帰ろうという雰囲気です。

友人のお店は、インドシルクのショールや布製のバックを取り扱っているものでした。

1人のご婦人に対応している友人。そのお客様が去ると私たちのところへ来て、

「もう、凍えちゃう。」と、あまりご機嫌ではない様子。それでも「見て。見て。どんな感じがお好み?」と聞かれ、全く興味はないけど、一応商品を見回します。

心の中では、どう何も買わずにこの場を去れるかうまい言い訳を模索。

フラウビショフは、カラフルとか模様が苦手なんです。でも、ドイツ語で失礼な感じではなく上手く回避するのに、どう表現すればよいかわかりません。

少し商品を褒めることもマナーではないか、それほど好みでなくとも。トルコブルーに白がすこし入ったショールを見て、

「これ、色がとてもきれいね。」と言ってしまいました。さらに何か進まなくてはいけない気持ちになり、自ずから「鏡はあるかしら。」と聞いている自分がいました。

もし、似合わなければ「顔映りがよくないみたい。残念。」と断れるかもしれない。

でも、そんなに悪くない感じで「素敵、いただくわ。」という言葉がするりと口からすべって出ていました。

優しいヘアビショフは、「クリスマスのプレゼントに贈るよ。」と買ってくれたのでした。

友人の出店から家路に向かう途中、フェアトレードの商品なのかな、とか、ショールがシルク商品であることに、モヤモヤした重い気持ちを引きずっていました。

シルクは美しいけど、繭の中のサナギを茹でるというところが残酷で、わざわざ身につけなくてもよいと考えていたのです。うっかりやっちまった、と天気と同調するがごとく沈んだ気分が続きます。

友人は、ショールと一緒に製品に関する一枚の説明書を添えました。

少々不本意に手にしてしまったけど、それだけに責任を持って大切にしようと、お手入れの方法でも書いてあるのだろうと、家に着いてからその説明書を読んでみました。

それによると、このシルクはアヒンサーシルク(Ahimsa-Seide)であるという説明だったのです。

アヒンサーシルクは、蚕がサナギとなり羽化した後の繭玉を用いて生産するシルクです。

そんなシルクが存在することを初めて知り、嬉しい驚きで、気分は急上昇!心の中にお日様が顔を出しました。

アヒンサー(Ahimsa)とは、非暴力という意味で仏教とヒンズー教の教義のひとつ。マハタマ・ガンジーが実践したことでも有名な哲学です。

その由来から、ノンバイオレンスシルクとかピースシルクと呼ばれることもあるそうです。

そしてこのショールは、リトルフラワーというハンセン病プロジェクトを運営するNGOの活動の一環から生産されたものでした。

リトルフラワーは、1981年以来 北インドでハンセン病患者がその家族と共に生活しながら、治療を受け、さらに経済的自立ができるよう援助してきました。今日では患者だけにとどまらず、健康な子供達や孫たちも暮らしているそうです。

アヒンサーシルクに話は戻って、羽化後の繭玉にはサナギが食い破った穴ができるので、生糸はとれず、あらたに糸を紡ぐのだそうです。

手法を変えれば、動物を傷つけずに、美しいシルク製品を生産できる。それも難しい病を患っている人たちを援助する活動にも繋がっている。

フラウビショフは、反省しました。虫を犠牲にしてまでシルクを身につけたいとは思わないと、事実を遠ざけるだけで終わっていたからです。

問題に対して、解決を試みる、工夫をこらす、発想を転換する、などの積極性な思考や態度はどうしたらできるようになるのでしょうか。

少なくとも、そういったイノベーティブな活動や製品に気付き、応援したいものです。

偶然手にした物語付きのショール。色々なことを思ったり考えたりする機会になりました。

手始めに、アヒンサーシルクを知らない人に上手に説明できるようになることから初めてみます。

今回のブログは、その手始めです。私の新たな発見は、伝わったでしょうか。

ブログにお付き合いくださり、ありがとうございます。ナマステ オーム

ABOUT ME
frau Bischoff
スイス人と結婚してfrau Bischoffにはなったものの、ドイツ語習得の道は長そうだし、スイスのことも日本のことも何故こんなに知らないの?と思う日々。育犬も落ち着き、発信することで学んでいけたらというのは甘いかな?ヘアビショフと愛犬のマックスとTeam Bischoffです。

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