グーテンターク スイスリーベ フラウビショフです。
マックスは、一時的にプードルらしいヘアスタイルにしたことがあります。使用した今回の写真は、その頃のものです。
さて、以前『犬と言えば』というタイトルで私の戌年の弟のお話を書かせて頂きましたが、散歩中に弟ケンと愛犬マックスの行動に類似性があると思ったので綴らせて頂きます。
マックスの犬種は、プードルで、実は猟犬なのです。猟犬のなかでも、獲物の追立て役と仕留めた後に拾ってくる役があります。
プードルは、水鳥、特にカモ猟用に改良されてきた、回収役の犬です。打った鳥が水中に落下したら、泳いでとりに行きます。
あのプードルの独特の被毛の刈り方は、最初は実用的な意味で、水中で泳ぎやすいように胴から腰回りを短く刈り込んだスタイルにしたと読んだことがあります。
それをフランス貴族が、プードルの優美さに気付いて、おしゃれな刈り方を楽しむ愛玩犬の方向に展開したと言われています。
ちなみに、フランス語のプードルCanicheは、カモCanardという言葉から来ていると聞いています。マックスは、血が騒ぐのか、鳥を見ると追いかけたくなるようです。
でも1月生まれのせいか、水に入るのはあまり好きではありません。ヘアビショフが湖に投げたボールも拾いに行かないので、しかたなくヘアビショフがズボンを濡らして拾いにいく始末です。
マックスは、道に落ちているものによく興味を示します。近づいていって、それが何なのか確認したくなってしまうようなのです。
落ちた獲物を拾ってくる役や、獲物を運ぶ本能などがあらわれるのか、マックスは、散歩中に松ぼっくりや、鳥の羽を見つければ家に持って帰ります。なぜだかプラスチック製の何かの一部だったりする時もあります。
そんな時のマックスは「ぼくの獲物だ!今日の収穫だ!」みたいにちょっと興奮気味で嬉々としている感じがします。
フラウビショフは、「こんなもので喜んじゃうんだな。」とあきれながらも可愛いやつだな、と思います。
そう言えば、弟のケンが小学生の時、壊れた自転車の車輪にはじまり、プラスチックやらゴムやら鉄やらの車だか家具の一部だかなんだかよくわからないガラクタをよく家に持って帰ってきたことを思い出しました。
車庫の前にそんなものが置いてあるのを見て「ママ、何これえ。」と母に聞くと、「また、ケンが拾ってきたのよ。」ケンは、「落ちてたから、オレ 拾ってきたあ。」と得意そうです。
ある時、弟が根の付いたバラの株を拾ってきたことがありました。ケンの背丈よりもいくらか短いくらいだから彼にとっては大物です。でもかなり傷み切っていて、カラカラとひどく乾燥している感じでした。
私は「もうダメなんじゃない。」と言いながらも、ケンと一緒に庭の端に穴を掘り、そのバラの株をそこに立てて、土をかけて、水をあげました。
それからすっかり忘れていましたが、冬になるとそのバラの木は大きな白い花を咲かせました。ケンの獲物は、白い冬バラだったのです。
もう40年以上前(今、数えて自分の年齢に本人 本当にびっくり!)にケンが拾ってきたバラの株は、今でも毎年冬になると白い花をつけます。
読んで頂いてありがとうございます。