サリュー スイスリーベのフラウビショフです。今日はドイツ語の発音の話を。
まじめに発音が良くなる方法なんてものではありません。何年ドイツ語やってるんだ!と自分に驚きあきれたドジ話です。
ドイツ語は、発音が難しい言語でありません。いくつかのルールを覚えれば、どんどん音にして声に出すことはできるくらいです。
単語の綴りのSに母音が続くときは Z という発音記号で濁音になります。
例えば見るsehenはゼーエンという音になります。ソファーでくつろぐのdas Sofaは、ゾーファ。習いたて当初はソファーのふかふかな印象が、カチカチの寝椅子になりましたわな。
注)ボールド表記は、s母音部分を強調する意味で、アクセントの位置ではありません。
フラウビショフの問題は、オリジナルや日本語のカタカナ語が清音のものはどうしても濁らせず、発音記号で言えば”∫”が無意識に口からでてしまうのです。
最近になりやっとこれを意識し始めたんです。ドイツ語歴軽く10年超えてます。汗
サボタージュ(怠ける)はフランス語。ドイツ語ではザボタージェ。加工肉のサラミはイタリア語で、ドイツ語発音ではザラーミ。サンドイッチは、ザンドイッチ。フィンランド語サウナ風呂もザウナです。
今まで気付けなかった原因は、フラウビショフのズボラな性格です。
その単語が他の言語からドイツ語に入ってきたもので、私の既に清音として知っている言葉だった場合に清音で発音してしまうという間違いを犯し続けてきました。
会話中にドイツ語への輸入語を耳で聞いた時、単純に あっ知っている!初めから覚えなくて得した!辞書引かなくても意味わかる!なんて喜んでいたのです。
後はちょこっとアクセントの位置を調整してドイツ語流に言えばよいのだわ。と思い込んでいたのでした。
センセーショナルは、ゼンザチョネールなんです。
シニア Seniorなんて、もう日本語英語になっているのでセーニオだと思い込んでいて、実はゼーニオなんです。老人ホームのことをセニオーレンハイムって言い続けてました。
振り返ってみれば、耳はなんだか小さいザワザワを聞いていたのに、勝手に脳がノイズキャンセリングみたいなことをしてしまっていたのかもしれません。
ある時 皮肉 ironisch と 風刺 satirisch ってどう使い分ければいいのだろうとふと思い辞書を引きました。意味的に歴然とした違いはないなあ、なんて思いながらアクセントの位置確認しておこうとsatirischの発音記号をみると z で始まっているではないですか。
えっ!
ここで初めてもしやと思い、辞書を繰っていくと清音で言っていた単語がみな濁音だったことに気付いたのでした。気付くの遅いよ~!
熱帯草原サバンナは、ザバンネ Savanne。楽器のサクソフォンは、ザクソフォーン。フランス語で愛の歌セレナーデは、ゼレナーデ。
システム System 関しては、最初の方に習い強烈な印象を持ち、ジュステームと覚えたのですが、症候群の意味のシンドローム Syndromは、ジュンドロームが正しい発音だったとは!印象を応用できなかったわけです。泣
そして何か耳触りな音聞いたかと一瞬疑いながらも、身体にしみついた音に耳が無意識に修正して聞いてしまっていて、それに流されないでサッケ程度に発音していた私!そう日本酒のことです。スイス人は、たいていザッケかザーケとザにアクセントを置いて言っています。
お醤油のことも、ゾーヤゾーセ Soyasosseって、まるでソウセージの一種かのように言っているけど、自分の口からは2回も濁音にしてお醤油のことを呼ぼうとは思いもしなかったフラウビショフ。
たまたま見つけたレアなネタは、ザツーマ Satsuma。サツマ 薩摩と言う単語で、これは温州みかんのことだそうです。幕末に薩摩藩の武士がヨーロッパに紹介したことからと、クラウン独和辞典にありました。
日本語でさしすせその音は、どこか爽やかに清々として、涼やかな、透明感のあるイメージを持っています。それが濁点がつくことで、なんだかイメージがガラリと変わってしまって…。
♪ざわわー ざわわー ざわわー♪ こんな柔らかさもある。
ふっードイツ語さん、あなたはこんなところでも難しい方ですわ。
さて、今後は改心して、濁音の中の音の美を探求しながら、単語のS+母音の音、正しくザジズゼゾで発音しコミュニケーションとっていきますので、皆さま宜しくお願い申し上げます。
また、スイスリーベのフラウビショフへ遊びに来てくださいね。心よりお待ち申し上げております。