大きなグラスのミルクコーヒーをごくごく飲むのが毎朝の習慣のフラウビショフです。
チューリッヒの老舗コンフィズリー シュプリュングリをご存じの方は多いと思います。
高級なチョコレート菓子や色鮮やかなルクセンブルグリ(小ぶりなマカロン)は、中央駅や空港の店舗でも手にいれることができます。
ティファニーのショーウィンドー前で、宝石を眺めながらクロワッサンをかじるオードリー・ヘップバーン。ティファニーを見て小さな夢の一時。
パラデプラッツのシュプリュングリ本店のショーウィンドーでまるで宝石のようにディスプレイされたルクセンブルグリを見ると、オードリーさながら、小さな生きる喜びを感じ、気持ちが揚がります。しかもこれは手が届くし、この見目麗しいものを食べてしまえるなんて!
この前テルアビブへ飛ぶ前は(もちろん飛び恥の気持ち込みで)、空港のシュプリュングリカフェで朝食をとりました。
友人の休暇気分を盛り上げようとという提案でしたが、おかげで旅が優雅に始まりました。
このドイツ人の友人とチューリッヒ市内でランチをすることがあるのですが、それが土曜日の朝食になるときもあります。そんな時に私たちが行くのも、パラデプラッツにあるシュプリュングリです。
私の定番は、コーヒーとビルヒャーミューズリーです。
ビルヒャーミューズリーは、スイスの国民食の一つで、ざっくり言うとミルクとすりおろしたリンゴとナッツでミックスしてあるシリアルです。
シュプリュングリでは、クラシックとフルーツの2種類のビルヒャーミューズリーをおいています。各家庭またはカフェやレストランに秘蔵のビルヒャーミューズリーお家レシピがありそうです。
もうちょっと食べたいなあというときは、トリュフチョコブリオッシュを注文します。
以前はチョコブリオッシュと思い込んでいたのですが、ある時レシートを見たら、トリュフと書かれているのに気が付きました。正式名称トリュフチョコブリオッシュ、そう認識をあらたにするだけで、なんだかもっとおいしいと思ってしまえるフラウビショフです。それ以来トリュフブリオッシュと呼ぶことにしています。
何かの記念日にでも頂きたいのは、英国の午後のお茶で使われるような3段になったお皿で饗される大きな朝食コース。他にもパンケーキやワッフルと果物の甘い系、各種卵料理にスモークサーモンなどの塩系もあります。幅の広い選択肢のある魅惑的な朝食メニューです。
先日は、新しいものに挑戦と、アボガドムースに2つのポーチド・エッグがのったトーストを頂きました。緑のムースに、雪玉のような白身にナイフをいれると、黄色いマグマならぬ黄身が流れ出して、三位一体の口福でございました。
私は、地上階より、その上階の明るい雰囲気が好きです。
新聞を読む常連客、良い身なりをしていてチューリッヒべルクに住んでいるお金持ちね、と一目でわかる方々、チューリッヒ在住の若いエキスパット家族、各国からの観光客などのバラエティに富んだ客層。
窓から眼下のパラデプラッツを行きかうトラム、それを乗り降りする人々、バーンホフ通りをぶらぶら歩きする人々、犬と散歩する人、ベビーカーを押す人、颯爽と自転車を走らせる人。
それらを眺めていると時間がたつのを忘れます。
ちょっとだけ日常を超えた時間を過ごすというと大袈裟でしょうか。
自分にご褒美をあげたいとか、激励したいようなときは、シャンパーニュを1杯 追加してもよろしいでしょうか?
その後、バーンホフ通りを湖方面に歩いて、白鳥の浮かぶチューリッヒ湖にでると、運よく視界が良い日には、雪の峰々が見渡せたりできますよ。
チューリッヒのおすすめの過ごし方の一つです。
読んでいただて、ありがとうございます。
シュプリュングリホームページは https://www.spruengli.ch/de/