スイスライフ

スイス動物王国

従姉妹のヘアビショフの第一印象は、ムツゴロウ動物王国の畑正憲さんとのことでした。確かに彼はメガネをかけていて、かなりの動物好きではありますが、フラウビショフとしては、喜んでよいのでしょうか?

普通に生活していて、牛、ブタ、ニワトリ、羊、ヤギ、馬などの家畜やペットを見る機会って、日本に住んでいるとなかなかないことではないでしょうか。

スイスに住んで以来、家畜でも野生でも動物を身近に感じます。

犬と散歩をすれば、幼稚園と小学校のすぐ横が牧草地で十数頭の母牛と子牛の姿をみます。

森へいくと乗馬をしている人たちとすれちがいます。馬糞に気を付けながら、森を歩きます。

散歩コースの森方面、湖方面への、どちらのルートにも馬の厩舎があります。

スイスの少女たちは、馬を飼うことに憧れる時期があるそうです。友人のお嬢さんの子供部屋には馬の写真や自分で描いた馬の絵が飾ってありました。七色のたて髪に、カールした長いまつ毛の、ベビーピンクやベビーブルーの馬のぬいぐるみが常に人気のようです。

ヘアビショフによれば、スイスの少女にとって、馬が初恋の人だったりもするんだよ、とのことです。

スイス人は、少し緑地があると、ヤギや羊を飼ったりしています。実際、義理の姉も、チューリッヒ州内ではありながらも田舎の家に移り住んだ後、2頭のヤギを飼い始め、ブタやニワトリも飼う予定にしています。

湖方面ルートの散歩途中には、ミニチュアロバがいて、家にいてもそのいななきが聞こえるときもあります。こわれたラッパのようなユーモラスな響きです。

さらに進んでポニーの乗馬クラブを左手に、右は野菜の畑、ブロッコリーだったりポワロー葱だったり、の横をすすんでいくと、それから馬の厩舎で、ちょっと右奥にある農場では赤茶のハイランド牛たちがのんびりと草を食んでいます。

森の中で、ある動く物体が木の枝をカサカサ音をさせて移動しています。鳥とは違うと目を凝らすと、リスでした。

また、住宅から数10メートルしか離れていない雑木林の道に、鹿がたたずんでいたりすることもあります。

犬と就寝前の散歩に行くと、猫にしては、尾がふさふさすぎると良く見るとキツネでした。

私たちの住む集合住宅の敷地内で、庭木の草陰にハリネズミがいたりもします。

フラウビショフの最寄りの駅から、各駅止まりではない列車に乗れば、たったの10分でオペラハウスがある駅に着いています。

オペラハウスは、チューリッヒ湖わきのおしゃれで高級な地区に建っています。そこは、もう都会で、ホテルやレストランやバー、映画館や劇場などのカルチャー施設もあります。たくさんの観光客も訪れます。

それなのに、私の最寄りの駅からチューリッヒに向かって走る列車の車窓からは、草をはむ牛や馬や羊たちが目に飛び込んできます。街からそれほど離れていないのに、動物が身近にいるのです。

スイスは、動物の愛護や権利というテーマに関して敏感です。家畜の飼育条件も、細かく基準が定められています。個体に対しての最低限の面積の確保、日当たり、運動できる場所などの飼育環境や衛生基準などです。と殺の方法も、家畜に苦痛を与えない方法がとられています。

小さな国土に、動物たちと肩を寄せ合い暮らしていると、お互いの幸福を追求しようという考えになるのでしょうか。

自然に愛と感謝の気持ちを込めて。読んでいただいて、ありがとうございます。

 

【画像は、散歩途中の農場の子牛。コートを着ているところは初めて見ました。】

ABOUT ME
frau Bischoff
スイス人と結婚してfrau Bischoffにはなったものの、ドイツ語習得の道は長そうだし、スイスのことも日本のことも何故こんなに知らないの?と思う日々。育犬も落ち着き、発信することで学んでいけたらというのは甘いかな?ヘアビショフと愛犬のマックスとTeam Bischoffです。

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