グリュエッツィ スイスリーベのフラウビショフです。コロナ下で日本に帰ることが容易でないせいか、日本食ホームシック気味です。現地の日本食料品店を利用したり、ローカルな食材も使用して、日本の味を楽しむ今日この頃です。
さて、先にインスタント麺で担々麺風なものをご紹介しました。その時、これってヨーロッパと日本の物のとらえ方の違いなのか?!と思うことがありました。
最初に言っておきますが、タイトルに何を語るのかと構える方もいらっしゃるかもしれませんが、その思うこととは、ほんとうにたわいもないことですので、そのおつもりでお願いいたします。
インスタント袋麺の味って、基本はしょう油・塩・味噌味と思って生きてきました。昭和のメンタルと言えるかもしれません。
もちろん、とんこつ味をはじめとするご当地ラーメンや有名なラーメン店の秘伝のスープ味などの幅広い商品があるのも知っています。それでも、この3つの味の分類はインスタント麺においては揺るぎない地位を確立していると思っておりました。
担々麺の研究中に、スイスのスーパー ミグロスの『出前一丁』のバリエーションが日本と違うことに気付きました。
ここでは、チキンとビーフとごまラー油味として展開しています。私の勝手な推測ですが、ヨーロッパ人にアピールするには、しょう油・塩・味噌味だとパンチがない、あるいはエキゾチックすぎるのではないかと思いました。
しょう油は、寿司やテリヤキでその地位を確立しています。ところが、塩だと「基本、味付けにはなんにでも塩は使われてない?」とか「味噌スープ食べたことないし(欧でスープは食べるなので)、口にあわない味だったらどうしよう。」そんな疑問や不安を抱かせてしまうのではないか。
ヨーロッパの台所で使用される基本のブイヨンは、チキン・ビーフ・ベジタブルです。やはりこの区分けを利用しないと入りにくいのではないかと思いました。
メタリックな緑の袋がきれいなチキン味は、かまぼこみたいにみえるものが、調理例写真として使われています。鳥ハムでしょうか。
ビーフ味は、細切りのお肉と青菜で盛りつけられています。牛肉麺の前に五香と印刷されています。微かに五香紛の香りがするのが魅力です。落ち着いたパッケージの色も素敵です。
野菜のブイヨン味と来るところですが、ここは元祖『出前一丁』基幹製品ごまラー油味をダイレクトにヨーロッパ人に提示します。チキン・ビーフときて、この味だけしょう油味って浮いてしまいますものね。盛りつけ例は、葱・もやし・志那竹であっさり、軽やかに。
スイスの『出前一丁』は、日清のライセンスを持っているハンガリーの会社で生産されているものです。
このラーメンを運ぶ少年、金髪に青い半被の出前くん、日本人には見えないキャラクターなのはなぜなのかしら。販売開始から世界を目指していたのでしょうか。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。